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2012年12月12日 (水)

日経「Jリーグ改革の道 2」

12月12月の日本経済新聞の運動面「Jリーグ改革の道 2」の記事です。
ショッキングな内容だったので紹介します。

1993年に10クラブで始まったJリーグは今季からJ1(18)、J2(22)を合わせて40クラブ編成となっており、更に加盟を目指すクラブが全国各地にある。そうしたクラブの受け皿を整備するため、Jリーグは"J3"の発足の準備に入っている。

候補はJリーグ準加盟クラブの長野、讃岐、相模原に加え、ブラウブリッツ秋田、福島ユナイテッドや、地域リーグに所属する鈴鹿ランポーレ、奈良クラブ、アルテリーヴォ和歌山など計16を数える。早ければ2014年から10~12クラブでスタートする考えだ。

この20年でJリーグは横に根を伸ばしてきた。その歴史を踏まえ、鹿島事業部長の鈴木秀樹はこう話す。「強いローカルコンテンツであるJクラブが各地にできた。それは、地域密着をうたってリーグを横に広げる戦略を優先した成果。しかし、今後は横ではなく、高く成長させる方策を練る必要がある」

Jリーグは運営組織を「J1」と「J2+J3」に分離する案の検討に入ろうとしている。1部リーグをプレミアリーグとして独立させて繁栄の入口としたイングランドやオランダを参考にしたこの分離案は、Jリーグのブランドの再構築を狙っている。

リーグのブランド価値を高め、ローカルコンテンツだけでなく、ナショナルコンテンツとなるビッククラブを育てなければ発展はないという考え方だ。「リーグのブランド感を出す戦略を徹底するには、J1を切り離したほうがいい」とJリーグ競技・事業統括本部長の中西大介は説く。

頭にはこんなプランがある。「スーパーリーグ」となるJ1の魅力でテレビ放送権やスポンサー権のセールスを進める。集金力の高い仕組みを築き直し、現在は約2億円となっているJ1への配分金を増額する。それによって、海外の有力選手を加えて魅力のあるチームを編成するビッククラブが育つ。

Jリーグは落伍者を出さずに歩むことに力を入れてきた。けん引役となる大クラブの成長を促す施策をためらい、小クラブを守る施策をとりがちだった。リーグが一括してオフィシャルスポンサー(1社3億円で現在は7社)を集め、収入をクラブに配分してきた。だが、護送船団方式では未来は開けない。

Jリーグ管理統括本部長の大河正明は「そろそろマーケティング権を開放して、自立を促してもいいかもしれない。上位クラブにはその方が稼げるという声がある」という。04年まで続けた2ステージ制と、年間王者を決めるチャンピオンシップを復活させ、それぞれのステージとチャンピオンシップに巨額契約の冠スポンサーをつける案も幹部にはある。

シーズン秋春制への移行問題も、ビジネスの観点から議論され始めている。3月初旬~12月初旬に開催する「春秋制」をやめ、欧州に合わせて「秋春制」(Jリーグ案は7月下旬開幕、12月下旬~翌年2月下旬は中断、5月下旬閉幕)を採用すると、クライマックスがプロ野球のプレーオフやプロゴルフの終盤戦、フィギュアスケートなどと重複しなくなる。ファンの関心を呼びやすく、テレビ中継のコンテンツとしての価値が高まる。

欧州とオフの時期が合うため国際移籍が円滑にもなる。あるクラブの調査では、移籍金が2000万~3000万円、年俸1000万~2000万円で若手有望選手が取れる。「経営が不安的で給料不払いが起きているスペイン、イタリア、ポルトガルのクラブには付け入るスキがある」という。

予想されているようにアジア・チャンピオンズリーズ(ACL)が秋春制になると、ACLの序盤戦とJリーグの終盤戦が重なる。そのため、Jリーグは早ければ16~17年シーズンからの移行を模索している。

雪国のクラブの冬場の練習・観戦環境の悪化が問題になるが、状況は待ったなしに追い込まれている。欧州とシーズンが重なれば、人とマネーの流れがスムーズに、そして激しくもなる。それは「開国」を意味する。移籍市場でも海外のクラブとしのぎを削れば、国際競争力の高いJクラブが自然に育つ。
(敬称略)

大見出し「ビッククラブ育てる」
中見出し「脱・護送船団、自立促す」
小見出し「配分金を増額」「国際競争力高く」

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